ラミネートベニアは、セラミック製の薄いベニアを歯に貼り付け、歯の色や形を改善する方法です。
この方法は歯を削らないで歯をキレイにしたい多くの人々に選ばれていますが、その成功にはセラミックベニアの製作技術や接着技術が非常に重要な役割を果たします。
適切な接着効果を得るための高い技術、新しい技術があってこそ、健康的な審美歯科と安定感のある強度を実現することができます。
この記事では、ラミネートベニアの製作技術や接着技術の重要性について解説します。
丸の内帝劇デンタルクリニックでは、歯を削らないラミネートベニアを提供しています。
ラミネートベニアにご興味のある方は、ぜひ丸の内帝劇デンタルクリニックへご相談ください。
ラミネートベニアの接着剤の重要性
ラミネートベニアにとって接着技術は非常に重要な役割を担っています。
接着セメントは、単に歯の表面にベニアを強力に接着させるだけでなく、ベニアの色調の調整を行うこともできます。
そのため、最適な結果を得るためには適切な接着セメントの選択と使用が不可欠です。
近年の研究では、歯科用接着剤がラミネートベニアの最終的な色調に影響を与えることが示されています。
これは、ベニアの色調に敏感な審美治療において重要な考慮事項となります。
Bander M. Alabdulwahhab BDS, AEGD, MSc, SB-RDS””The Effect of Dental Adhesive on Final Color Match of Direct Laminate Veneer (DLV): In Vitro Study””(JERD2014年12月20日)
In this study, both groups where bonding agent was applied had significant change in color of the samples (p < 0.05). AC and ACR showed a change along the “a” coordinate and the “b” coordinate with using adhesive and re-bonding technique. There were significant differences when comparing the values of a* and b* of the control group C with AC group and ACR on using adhesive and re-bonding technique. ACR specimens presented the lowest “L” value.
ラミネートベニアに使用される接着剤の種類
ラミネートベニアを強力に接着し、元の歯の色の影響を受けずに仕上げるには高度な技術が必要です。
丸の内帝劇デンタルクリニックでは、ラミネートベニア専用の特殊な接着セメントを海外から輸入して使用しています。
なお、他院ではこのような特別な接着セメントを使用しているところはほとんどないのが現状です。
ベースの接着セメントには、黄色〜白(彩度)や透明~不透明(明度)といった様々なタイプがあります。
これらを組み合わせることで、強い白、透明感、汚れ色、混ぜ色など、目的に応じた色味を表現しています。
特別な症例では、ベース色の接着セメントにグレー、ブルー、バイオレット、ピンク、イエロー、ブラウンなどの色素を混ぜて調整することもあります。
例えば、暗い汚れの色を表現する場合、グレーを基調にブルー、バイオレット、ピンクを加えて異なる性質の汚れを表現します。
黒っぽい汚れにはグレーを、優しい汚れにはピンクを使用します。
また、黄色っぽい歯にするには黄色い接着剤を、黒い歯を白くするには不透明な接着剤を使います。
接着剤の選択基準
歯と接着セメントの接着には大きな問題はありませんが、極薄なセラミックベニアと接着セメントを強力に接着させるためには、複雑で丁寧な作業工程が必要です。
特に、セラミックの一種であるジルコニアは、適合精度がやや甘く一体化するような強固な接着が難しいというデメリットがあります。
一方で、セラミックベニアの扱いは難しくなりますが、二ケイ酸リチウムセラミックを用いることで、特別な接着処理を行えば適合精度はとても良く、歯を一体化するような接着を行えるようになります。
この特別な処理剤は日本ではあまり用いられていません。
しかし、丸の内帝劇デンタルクリニックでは、ラミネートベニアの素材にこの二ケイ酸リチウムセラミックを使用し、特別な処理を施すことで、歯と一体化するような極めて強力な接着を実現しています。
これにより、極薄のベニアであっても高い強度を保つことができ、耐久性と美しさを兼ね備えたセラミック治療が可能となります。
ラミネートベニアの接着プロセス
丸の内帝劇デンタルクリニックにおけるラミネートベニアの接着手順は、以下の通りです。
歯の準備とクリーニング
まず、治療を行う歯の表面をクリーニングしたうえで、薬液による処理を行い、ベニアがしっかりと接着できるように準備を行います。
歯の表面に丁寧な前処理をすることで、ラミネートべニアの接着力が最大限に発揮されます。
接着剤の適用
歯の色セラミックベニアの透明感などに合わせて調製された特別な接着セメントを使用します。
ラミネートベニアの装着
ラミネートベニアを厳密に歯に装着します。
ここでは精密な適合としっかりとした接着が求められます。
当院ではセラミックベニアの製作技術や接着技術を用いて、ベニアを天然の歯と調和させるように装着します。
余分な接着剤の除去と咬み合わせの調整、磨き上げ、研磨
余分な接着剤を丁寧に除去し、咬み合わせの調整を行います。
さらに、セラミックベニアの表面や境目を磨き上げ、自然な光沢と滑らかさを持つ仕上がりを実現します。
このように、丸の内帝劇デンタルクリニックでは、厳密かつ丁寧な手順を踏んでラミネートベニアを接着しています。
接着剤の耐久性とメンテナンス
ラミネートベニアの接着剤の寿命を長く保つためには、口腔内環境を整えることが非常に重要です。
口腔内の清掃環境が悪化すると、口腔内が酸性に偏ります。
口腔内が常に酸性の環境では歯が虫歯になりやすくなるだけでなく、詰め物、被せ物やラミネートベニアや接着セメントなどにも継続的にダメージが加わり、全ての材料の劣化が引き起こされます。
接着セメントや材料の劣化を防ぎ、ラミネートベニアの美しさを長期間維持するためには、日常的な口腔ケアが欠かせません。
特に、食後や寝る前には歯磨きやフロスを行い、口腔内を清潔に保つよう心掛けましょう。
これにより口腔内の環境が整い、詰め物、被せ物やラミネートべニアが長持ちします。
まとめ
ラミネートベニアの接着セメントは、歯とベニアを強力に接着させるだけでなく、色の調整を行うこともできます。
これにより、自然な色合いを実現し、審美的な仕上がりを可能にします。
そのため接着セメントを選択することはラミネートベニア特有の技術であり、様々なケースに対応するための工夫になります。
また、詰め物や被せ物、ラミネートべニアの寿命を延ばし、ラミネートベニアの美しさと耐久性を保つためには、日頃から口腔内の環境を清潔に保ちましょう。
丸の内帝劇デンタルクリニックでは、ラミネートベニア専用の製作技術や接着技術を用いています。
当院では、患者様の歯の状態に合わせて製作技術や接着技術を調整し、より自然で美しい仕上がりを実現しています。
当院はラミネートべニアにおいて高度な技術と豊富な経験を持ち、患者様一人ひとりに最適な治療を提供しています。
ラミネートベニアをご検討中の方は、ぜひ丸の内帝劇デンタルクリニックへお問い合わせください。
医師プロフィール
阿部 洋太郎
日本大学松戸歯学部を卒業後、歯科保存学入局
千葉県の歯科医院、都内の歯科医院にて勤務
松島歯科・新橋インプラントオフィスにて副院長およびインプラントオフィス所長を兼務
日本大学大学院松戸歯学研究科を卒業
(インプラントと口腔粘膜病変の研究、コラーゲンとエラスチンの研究、カンジダと癌の研究)
審美歯科、ラミネートベニアを専門的に行っており、日本各地や海外からのご来院にも対応している
詳しい経歴や医師の想いについては、医師の紹介ページをご覧ください。