削らないラミネートベニアとは?歯を削らずに美しい歯を手に入れる方法
「歯並びや歯の色が気になるけど、健康な歯を削るのは抵抗がある…」
そんな悩みをお持ちの方に朗報です。削らないラミネートベニアは、歯を削らずに美しい歯を手に入れられる画期的な審美歯科治療法なのです。
従来のラミネートベニアでは、セラミック製のシェルを接着させるために歯の表面を0.5〜1mm程度削る必要がありました。しかし、削らないラミネートベニアは、歯の表面をほとんど、あるいは全く削らずに薄いセラミック製のシェルを貼り付けることができます。
この治療法は、歯への負担を最小限に抑えながら、見た目の美しさを追求したい方に最適です。歯科医療の進化により、極薄で高強度のセラミックシェルが開発されたことで実現した、低侵襲で体に優しい審美歯科治療と言えるでしょう。

削らないラミネートベニアの7つのメリット
削らないラミネートベニアには、従来の治療法と比較して多くのメリットがあります。ここでは、特に重要な7つのメリットについて詳しく解説します。
1. 歯への負担が最小限
最大のメリットは、歯をほとんど削らないことです。歯を削ると、歯の表面を保護するエナメル質が失われてしまいます。
エナメル質は、一度失うと二度と再生しません。削らないラミネートベニアなら、このエナメル質を最大限に保存できるため、歯の健康を長期的に維持することができるのです。
歯を削らないことで、歯の神経へのダメージも防げます。これにより、治療後の知覚過敏のリスクも大幅に軽減されます。
2. 痛みが少なく麻酔が不要なケースが多い
歯を削る量が最小限なので、治療中の痛みもほとんどありません。多くの場合、麻酔なしで治療が可能です。
歯科治療に恐怖心を持つ方や、麻酔に抵抗がある方にとって、これは大きなメリットと言えるでしょう。
痛みの少ない治療は、精神的なストレスも軽減します。リラックスした状態で治療を受けられるため、治療の満足度も高くなります。
3. 自然な仕上がりになる
削らないラミネートベニアは、極薄のセラミックを使用するため、自然な透明感のある仕上がりになります。
歯の形や色を美しく整えながらも、不自然さを感じさせない仕上がりが特徴です。周囲の歯との調和も取りやすく、「歯が白すぎる」といった違和感も少なくなります。
特に前歯の審美性を高めたい方には、理想的な選択肢と言えるでしょう。
4. 治療期間が短い
歯を削る工程がないため、従来のラミネートベニアよりも治療期間が短縮できます。
一般的に2〜4週間程度、通院回数も2〜4回程度で完了することが多いです。忙しい方でも、比較的短期間で美しい歯を手に入れることができます。
結婚式や就職面接など、特別なイベントを控えている方にとっても、時間的なメリットは大きいでしょう。
5. 元の歯に戻せる可能性がある
歯をほとんど削らないため、何らかの理由でベニアを外す必要が生じた場合でも、元の歯の状態に近い形で戻せる可能性があります。
これは従来のラミネートベニアにはない大きなメリットです。一度歯を削ってしまうと、元には戻せませんからね。
将来的な選択肢を残しておきたい方にとって、この可逆性は非常に重要なポイントになります。
6. 幅広い症例に対応可能
削らないラミネートベニアは、以下のような様々な歯の悩みに対応できます。
- 歯の変色が気になる方
- 歯と歯の間に隙間がある方(すきっ歯)
- 歯の形が気になる方
- 歯並びを少しだけ整えたい方
- 健康な歯をできるだけ削りたくない方
特に、すきっ歯の改善は削らないラミネートベニアが最も得意とする分野の一つです。
7. 費用対効果が高い
削らないラミネートベニアは、従来のラミネートベニアよりも費用が抑えられる傾向があります。
歯を削る工程が省略できるため、治療にかかる時間や手間が少なくなります。その分、費用も抑えられるのです。
また、歯の健康を長期的に維持できることを考えると、将来的な歯科治療費の削減にもつながる可能性があります。
美しい歯を手に入れながら、歯の健康も守れるという点で、非常に費用対効果の高い治療法と言えるでしょう。

削らないラミネートベニアのデメリット
メリットが多い削らないラミネートベニアですが、いくつかのデメリットも存在します。治療を検討する際には、これらのデメリットもしっかりと理解しておくことが大切です。
仕上がりの厚みが出る場合がある
歯を削らずにセラミックを貼り付けるため、どうしても元の歯よりも厚みが出てしまう場合があります。
この厚みにより、違和感を感じる方もいらっしゃいます。特に、前歯が元々出ている方の場合は、さらに前に出てしまう可能性があるので注意が必要です。
ただし、最新の技術では極薄のセラミックを使用することで、この厚みの問題を最小限に抑える工夫がなされています。
歯の形や色によっては向かない場合がある
歯並びが大きく乱れている場合や、重度の変色の場合は、削らないラミネートベニアでは対応できないことがあります。
特に以下のようなケースでは、従来のラミネートベニアや他の治療法が適している可能性が高いです。
- 出っ歯や重度の歯のがたつき
- 重度の歯周病や虫歯
- 歯ぎしりや食いしばりが強い方
- 歯の欠損が大きい場合
- 神経のない歯
事前のカウンセリングで、自分の歯の状態に適した治療法を相談することが重要です。
施術できる歯科医院が限られる
削らないラミネートベニアは、高度な技術と経験が必要となるため、すべての歯科医院で受けられるわけではありません。
専門的な知識と技術を持った歯科医師を選ぶことが、治療の成功には不可欠です。経験豊富な医師による施術を受けることで、自然で美しい仕上がりを期待できます。
信頼できる歯科医院を選ぶために、症例写真や口コミ評判などをチェックすることをおすすめします。
削らないラミネートベニアの費用相場
削らないラミネートベニアの費用は、歯科医院や使用する素材によって異なりますが、一般的な相場を把握しておくことで、予算計画を立てやすくなります。
1本あたりの費用相場
削らないラミネートベニアの1本あたりの費用相場は、9万円〜18万円程度です。
使用する素材や歯科医院の立地、医師の経験などによって価格は変動します。高品質なセラミックを使用する場合や、技術力の高い歯科医院では、費用が高くなる傾向があります。
ただし、治療費のほかにカウンセリング料、検査料、型取り料などが別途かかる場合もあるので、事前に確認しておくことが大切です。
従来のラミネートベニアとの費用比較
従来のラミネートベニアの費用相場は、1本あたり11万円〜20万円程度です。それに比べると、削らないラミネートベニアは9万円〜18万円程度と、やや費用が抑えられる傾向にあります。
この価格差は、歯を削る工程が省略できることによる治療時間の短縮や、使用する素材の違いなどが影響しています。
ただし、歯科医院によって料金体系は大きく異なるため、複数の医院で見積もりを取ることをおすすめします。
保険適用について
削らないラミネートベニアは、美容目的の治療となるため、健康保険の適用外となります。全額自己負担での治療となる点は、あらかじめ理解しておきましょう。
ただし、中長期的に見ると、歯の健康を維持できることで将来的な歯科治療費を抑えられる可能性もあります。その点も含めて費用対効果を考えることが大切です。
また、医院によっては分割払いや医療ローンなどの支払い方法を用意しているところもあるので、相談してみるとよいでしょう。

削らないラミネートベニアの治療の流れ
削らないラミネートベニアの治療は、一般的に以下のような流れで進みます。治療の全体像を把握しておくことで、安心して治療に臨むことができるでしょう。
初診・カウンセリング
まずは歯科医師との初診・カウンセリングから始まります。ここでは、あなたの希望や悩みをしっかりと伝え、歯の状態を詳しく診断します。
レントゲン撮影や口腔内写真の撮影なども行い、削らないラミネートベニアが適しているかどうかを判断します。適さない場合は、他の治療法を提案されることもあります。
この段階で、治療計画や費用、治療期間などについても詳しく説明を受けることができます。疑問点や不安な点は、遠慮なく質問しましょう。
型取りとシェード(色)の決定
治療を進めることになったら、歯の型取りを行います。この型をもとに、あなたの歯にぴったり合うセラミックシェルを作製します。
同時に、自然な仕上がりになるよう、歯の色(シェード)も決定します。周囲の歯との調和を考慮しながら、理想的な色を選びます。
場合によっては、事前にホワイトニングを行って、全体の歯の色を整えることもあります。
仮着と調整
セラミックシェルが完成したら、まずは仮着を行います。実際に装着してみて、色や形、噛み合わせなどに問題がないかを確認します。
違和感や不満がある場合は、この段階で調整することができます。納得いくまで調整を重ね、理想の仕上がりを目指します。
仮着の段階で十分に確認することで、最終的な仕上がりへの満足度が高まります。
本着と最終調整
仮着で問題がなければ、いよいよ本着です。特殊な接着剤を使用して、セラミックシェルを歯にしっかりと接着させます。
接着後は、余分な接着剤を除去し、噛み合わせの最終調整を行います。これで治療は完了です。
治療後のケア方法やメンテナンスについても説明を受けるので、しっかりと聞いておきましょう。定期的なメンテナンスを受けることで、長く美しい状態を保つことができます。
まとめ:削らないラミネートベニアで理想の笑顔を手に入れよう
削らないラミネートベニアは、歯を削らずに美しい歯を手に入れられる画期的な治療法です。歯への負担を最小限に抑えながら、自然で美しい仕上がりを実現できる点が最大の魅力と言えるでしょう。
7つのメリットを振り返ると、①歯への負担が最小限、②痛みが少なく麻酔が不要なケースが多い、③自然な仕上がりになる、④治療期間が短い、⑤元の歯に戻せる可能性がある、⑥幅広い症例に対応可能、⑦費用対効果が高い、という点が挙げられます。
一方で、仕上がりの厚みが出る場合があることや、すべての症例に適用できるわけではないという点は、デメリットとして理解しておく必要があります。
費用は1本あたり9万円〜18万円程度が相場ですが、歯科医院や使用する素材によって異なります。複数の医院で相談し、自分に合った治療プランを見つけることが大切です。
美しい歯は、自信につながり、人生の質を高めてくれます。削らないラミネートベニアで、健康な歯を守りながら理想の笑顔を手に入れてみませんか?
当院5DENTAL TOKYO GINZAでは、削らないラミネートベニアをはじめとする最新の審美歯科治療を提供しています。あなたの理想の笑顔について、ぜひ一度ご相談ください。

著者情報
歯科医師・博士(歯学) 阿部 洋太郎
略歴
日本大学松戸歯学部を卒業後、歯科保存学入局
千葉県の歯科医院、都内の歯科医院にて勤務
松島歯科・新橋インプラントオフィスにて副院長およびインプラントオフィス所長を兼務
日本大学大学院松戸歯学研究科を卒業(インプラントと口腔粘膜病変の研究、コラーゲンとエラスチンの研究、カンジダと癌の研究)
所属学会・認定資格
日本口腔インプラント学会インプラント認証医
International Society of Oral Implantology 国際口腔インプラント学会認定医
日本歯科放射線学会
歯科エックス線優良医
日本顕微鏡歯科学会
日本歯科審美学会
日本大学松戸歯学部口腔病理学非常勤講師(口腔外科疾患と顕微鏡診断の指導)
厚生労働省指定臨床研修医指導資格
マウスピース矯正 Smile TRU認定
マウスピース矯正 インビザラインGO認定 “invisalign go 100”