リップアートメイクとは?基本知識と効果
リップアートメイクは、唇の皮膚のごく浅い層に専用の医療針で細かい傷をつけ、そこに顔料を注入する医療行為です。この施術により、すっぴんでも血色の良い唇を手に入れることができます。
唇は顔の印象を大きく左右する重要なパーツです。くすみがちな唇や、年齢とともにぼやけてしまったリップラインに悩む方にとって、リップアートメイクは魅力的な選択肢となっています。
メイクの時間を短縮したい方や、食事やマスクでメイクが落ちる煩わしさから解放されたい方にも人気の施術です。特に忙しい朝の準備時間を効率化したい方には大きなメリットがあります。唇の色や形は顔全体の印象に大きく影響します。健康的で美しい唇は、歯の白さをより引き立て、笑顔の魅力を何倍にも高めてくれるのです。
リップアートメイクの主な効果としては、以下のようなものが挙げられます。
- 唇の血色を良くし、健康的な印象に
- くすみや色むらをカバー
- リップラインをくっきりさせ、ぷっくり感を演出
- メイク時間の短縮
- 食事やマスクによるメイク崩れの心配が不要
ただし、一度施術を受けると簡単に色を消すことができないというデメリットもあります。アートメイクを消すには除去施術が必要となるため、慎重な検討が必要です。

リップアートメイクの費用相場と価格に影響する要素
リップアートメイクの費用相場は、施術2回セットで10万〜20万円程度です。一般的に、1回の施術では色素がうまく定着しないことが多いため、最低2以上の施術が推奨されています。
なぜこのような価格差があるのでしょうか。施術料金に幅がある理由は、主に以下の要素によって決まります。
- クリニックの立地や知名度
- 施術者の経験や技術レベル
- 使用する色素の品質や種類
- 施術の技法(色を2~3回で重ねて入れたりなど)
- アフターケアの内容
特に、施術者の技術力は仕上がりに大きく影響します。経験豊富な施術者ほど自然な仕上がりが期待できますが、その分費用も高くなる傾向にあります。
また、使用する色素の品質や種類によっても料金は変わります。高品質な医療用色素は発色が良く、長持ちする傾向がありますが、その分コストも高くなります。
施術の技法も価格に大きく影響します。単色で塗りつぶすシンプルな技法から、複数の色を使ったグラデーションや立体感を出す高度な技法まで、様々な選択肢があります。
どのような仕上がりを希望するかによって、必要な技術や時間が変わるため、料金にも差が出るのです。
最近では、歯科医院でもリップアートメイクを提供するところが増えています。歯科医院で受ける最大のメリットは、歯科麻酔の専門知識を持つ医師による「痛みの少ない施術」が受けられることです。
当院「5DENTAL TOKYO GINZA」でも、歯科医院ならではの強みを活かした痛みの少ないリップアートメイクを提供しています。口腔内の治療に精通した歯科医師が行うため、唇の形や色を歯との調和を考えながら提案できることも大きな特徴です。
リップアートメイクの種類と特徴
リップアートメイクには、いくつかの種類や技法があります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った施術を選ぶことが大切です。
まず、リップアートメイクの主なデザインの種類としては、フルリップとリップライン、グラデーションの3つがあります。
フルリップ
唇全体に色素を入れる施術です。くすみがちな唇の色を均一に整え、血色感を出したい方に向いています。唇の色が薄い方や、年齢とともに色が抜けてきた方におすすめです。
フルリップは施術範囲が広いため、リップラインのみの施術に比べて料金が高くなる傾向があります。また、施術後の腫れも比較的強く出ることがあります。
リップライン(輪郭)
唇の輪郭部分のみに色素を入れる施術です。年齢とともにぼやけがちなリップラインをくっきりさせたい方や、唇の形を整えたい方に適しています。
施術範囲が限られているため、フルリップに比べて料金が抑えられることもあります。また、施術後の腫れも比較的軽度で済むこともあります。
次に、施術技法による分類もあります。主な技法としては以下のようなものがあります。
グラデーションリップ
唇の内側から外側に向かって、徐々に色が薄くなるようなグラデーション効果を作る技法です。自然な血色感が出せるため、ナチュラルな仕上がりを希望する方に人気があります。
この技法は高度な技術を要するため、施術者の経験や技術力によって仕上がりに大きな差が出ることがあります。信頼できる施術者を選ぶことが特に重要です。
ベタ塗りリップ
唇全体を均一な色で塗りつぶす技法です。口紅を塗ったような発色の良い仕上がりになります。はっきりとした色味を希望する方や、唇の色むらが気になる方に向いています。
比較的シンプルな技法ですが、自然な仕上がりにするためには色選びが重要になります。肌の色や唇の元の色に合わせた適切な色を選ぶことで、違和感のない仕上がりになります。
どの種類や技法を選ぶかは、希望する仕上がりや、唇の悩みによって異なります。カウンセリングでは、自分の理想の唇について具体的に伝えることが大切です。

リップアートメイクの施術の流れとダウンタイム
リップアートメイクの施術は、一般的に以下のような流れで進みます。
カウンセリング
まずは希望する仕上がりや色、施術範囲などについて詳しく相談します。この段階で不安や疑問点をすべて解消しておくことが大切です。
当院では、唇の色や形だけでなく、歯との調和も考慮したカウンセリングを行っています。口元全体のバランスを見ながら、最適な提案をさせていただきます。
デザイン決め
カウンセリング内容をもとに、施術者がリップラインをデザインします。鏡を見ながら確認し、納得いくまで調整します。
この段階で色のテストも行うことがあります。唇の上に色を塗って、実際の仕上がりイメージを確認します。
麻酔
痛みを軽減するために麻酔を行います。一般的には表面麻酔(クリームタイプ)を使用しますが、歯科医院では歯科麻酔を使用することで、より効果的に痛みを抑えることができます。
施術
麻酔が効いてきたら、専用の機器を使って顔料を注入していきます。施術時間は30分〜1.5時間程度です。
施術中は痛みをほとんど感じない方が多いですが、個人差があります。違和感や不安がある場合は、遠慮なく施術者に伝えましょう。
アフターケア説明
施術後のケア方法や注意点について説明を受けます。施術直後は唇が腫れることが多いですが、これは通常のことです。
施術後のダウンタイムについても知っておくことが重要です。
リップアートメイク後は、一般的に以下のようなダウンタイムが生じます。
- 腫れ:施術直後から3〜24時間程度
- 赤み:1〜3日程度
- かさつき・かさぶた:3〜7日程度
個人差はありますが、社会生活に支障が出るほどの腫れは通常2~3日程度で落ち着きます。
施術後数日程度は、唇に強い刺激を与えないよう注意が必要です。特に以下の点に気をつけましょう。
- 唇を触ったり、こすったりしない
- 熱いものや刺激の強い食べ物・飲み物を避ける
- サウナや長時間の入浴を控える
- 激しい運動を避ける
- アルコールの摂取を控える
また、施術後は色素が定着するまでの間、色の変化があることを理解しておきましょう。最初は濃く見えても、徐々に自然な色に落ち着いていきます。
リップアートメイクのクリニック選びのポイント
リップアートメイクは一度施術を受けると簡単に元に戻せないため、クリニック選びが非常に重要です。失敗しないためのポイントを紹介します。
医療機関であること
アートメイクは医療行為です。必ず歯科衛生士や看護師が常駐する医療機関で受けましょう。エステサロンなど医療従事者がいない場所での施術は、トラブルのリスクが高まります。
特に唇は皮膚が薄く粘膜でできているため、衛生管理が不十分だと感染症などのリスクもあります。
施術者の技術と経験
リップアートメイクの仕上がりは、施術者の技術に大きく左右されます。症例写真をしっかりチェックし、自分の理想に近い仕上がりの実績があるかを確認しましょう。
また、施術者がどのような資格や経験を持っているかも重要なポイントです。アートメイク専門の資格や、豊富な症例数があれば安心です。
衛生管理の徹底
施術環境の清潔さは非常に重要です。使い捨ての器具を使用しているか、滅菌処理が適切に行われているかなど、衛生管理に関する取り組みを確認しましょう。
歯科医院では日常的に厳格な衛生管理が行われているため、この点は特に安心できるでしょう。
丁寧なカウンセリング
良いクリニックでは、時間をかけて丁寧なカウンセリングを行います。希望をしっかり聞いた上で、実現可能な範囲を説明してくれるかどうかがポイントです。
「何でも希望通りにできます」と安易に答えるクリニックには注意が必要です。唇の状態や色素の特性を考慮した上で、現実的な提案をしてくれるクリニックを選びましょう。
アフターケアの充実
施術後のフォローアップが充実しているかも重要なポイントです。何か不安なことがあったときに相談できる体制が整っているか、トラブル時の対応はどうなっているかなどを事前に確認しておきましょう。
また、定期的なメンテナンスやタッチアップの体制が整っているかも確認しておくと安心です。
当院「5DENTAL TOKYO GINZA」では、歯科医院ならではの強みを活かし、痛みの少ない施術と徹底した衛生管理、そして口元全体の調和を考えたリップアートメイクを提供しています。

リップアートメイクの色選びとデザインのポイント
リップアートメイクでは、色選びとデザインが仕上がりの満足度を大きく左右します。自分に合った色やデザインを選ぶポイントを紹介します。
唇の色は一度入れると簡単に変えられないため、慎重に選ぶ必要があります。
肌色とのバランス
まず重要なのは、自分の肌色に合った色を選ぶことです。肌の色味によって相性の良い色が異なります。
- イエローベース(温かみのある肌色):コーラル、オレンジ系、ブラウン系
- ブルーベース(青みがかった肌色):ピンク系、ローズ系、プラム系
自分がどちらのタイプか分からない場合は、普段使っている口紅の中で似合うと感じる色を参考にするとよいでしょう。
歯の色との調和
歯科医師の視点から特に重要視しているのが、歯の色との調和です。唇の色によって、歯の見え方は大きく変わります。
例えば、青みがかったピンクやレッドは歯を白く見せる効果があります。一方、オレンジやブラウン系は温かみのある印象になりますが、歯の黄ばみが目立つことがあるので注意が必要です。
年齢に合った色選び
年齢によっても似合う色は変わってきます。若い方は比較的鮮やかな色でも自然に馴染みますが、年齢を重ねるにつれて、少し落ち着いた色味の方が自然に見えることが多いです。
特に40代以降は、明るすぎる色や鮮やかすぎる色は浮いて見えることがあるため、少しトーンを落とした色を選ぶとよいでしょう。
デザインのポイント
リップラインのデザインも重要です。自分の唇の形を活かしながら、理想の形に近づけるデザインを考えましょう。
- 薄い唇:やや外側にラインを引くことでふっくらと見せることができます
- 厚い唇:自然なラインを意識し、極端に大きくしないよう注意します
- 左右非対称:バランスを整えるデザインを心がけます
- キューピッドボウ(上唇の山):はっきりさせるか、なだらかにするかで印象が変わります
ただし、あまりに現状と異なるデザインにすると不自然に見えるリスクがあります。自分の唇の形を尊重しながら、少しだけ理想に近づける程度が自然な仕上がりになります。
当院では、歯科医師の視点から口元全体のバランスを考慮したデザイン提案を行っています。唇の色や形だけでなく、歯との調和や顔全体のバランスも考えた総合的なアドバイスが可能です。
リップアートメイクの持続期間とメンテナンス
リップアートメイクは半永久的なメイクと言われることもありますが、実際にはどのくらい持続するのでしょうか。また、長持ちさせるためのメンテナンス方法についても解説します。
持続期間の目安
リップアートメイクの持続期間は、一般的に2〜3年程度と言われています。ただし、これには個人差があり、以下の要因によって変わってきます。
- 肌質や代謝の速さ
- 生活習慣(喫煙、飲酒など)
- 紫外線の浴び方
- スキンケアの方法
- 施術の技術や使用した色素の質
代謝の速い方や、唇の皮膚が薄い方は、色持ちが短くなる傾向があります。
また、最初の施術から1〜3ヶ月後に行う2回目の施術(リタッチ)をしっかり受けることで、色の定着が良くなり、長持ちする傾向があります。
色の変化について
リップアートメイクは施術直後が最も色が濃く、その後1〜2週間かけて30〜40%ほど色が薄くなります。これは通常の経過で、最終的な仕上がりは施術から1ヶ月程度経った頃に安定します。
長期的には、徐々に色が薄くなっていくのが一般的です。完全に消えるわけではなく、少しずつ薄くなっていくイメージです。
メンテナンスのポイント
リップアートメイクを長持ちさせるためには、以下のようなメンテナンスが重要です。
- 紫外線対策:日焼け止めや口紅でUVカット
- 保湿ケア:唇の乾燥を防ぐためのリップクリームの使用
- 刺激の強いスキンケア製品を唇に使用しない
- 喫煙を控える(喫煙は色持ちを悪くする原因に)
- 定期的なタッチアップ(2〜3年に一度程度)
特に紫外線は色素を分解する作用があるため、日常的な紫外線対策が重要です。外出時はUVカット効果のあるリップクリームや口紅を使用するとよいでしょう。
タッチアップの必要性
色が薄くなってきたと感じたら、タッチアップ(色の補充)を検討するタイミングです。一般的には2〜3年に一度程度のタッチアップで、きれいな状態を維持できます。
タッチアップは初回の施術よりも料金が安く設定されていることが多いです。また、初回と同じ色で行うこともできますし、少し色味を変えることも可能です。
当院では、施術後のアフターケアも丁寧に行っています。定期的な歯科検診と合わせてリップアートメイクの状態もチェックできるため、適切なタイミングでのメンテナンスが可能です。
まとめ:理想の唇を手に入れるために
リップアートメイクは、メイク時間の短縮や、すっぴんでも美しい唇を保てるなど、多くのメリットがある施術です。ただし、一度施術を受けると簡単に元に戻せないため、慎重な検討とクリニック選びが重要です。
この記事でご紹介したポイントをまとめると、以下のようになります。
- リップアートメイクは医療行為であり、必ず医療機関で受けること
- 費用相場は2回セットで10〜20万円程度
- 施術者の技術や経験、使用する色素の品質などが仕上がりに大きく影響
- 自分の肌色や歯の色との調和を考えた色選びが重要
- 施術後は1週間程度のダウンタイムがある
- 持続期間は2〜3年程度で、定期的なメンテナンスが必要
特に歯科医師の立場から強調したいのは、唇の色や形は歯との調和が非常に重要だということです。口元全体のバランスを考えたリップアートメイクを選ぶことで、より自然で美しい仕上がりになります。
どうでしょうか?リップアートメイクに興味が湧いてきましたか?
当院「5DENTAL TOKYO GINZA」では、歯科医院ならではの強みを活かした痛みの少ないリップアートメイクを提供しています。口元の専門家である歯科医師が、歯との調和も考慮した最適な提案をさせていただきます。
まずは無料カウンセリングで、あなたの理想の唇について相談してみませんか?

著者情報
歯科医師・博士(歯学) 阿部 洋太郎
略歴
日本大学松戸歯学部を卒業後、歯科保存学入局
千葉県の歯科医院、都内の歯科医院にて勤務
松島歯科・新橋インプラントオフィスにて副院長およびインプラントオフィス所長を兼務
日本大学大学院松戸歯学研究科を卒業(インプラントと口腔粘膜病変の研究、コラーゲンとエラスチンの研究、カンジダと癌の研究)
所属学会・認定資格
日本口腔インプラント学会インプラント認証医
International Society of Oral Implantology 国際口腔インプラント学会認定医
日本歯科放射線学会
歯科エックス線優良医
日本顕微鏡歯科学会
日本歯科審美学会
日本大学松戸歯学部口腔病理学非常勤講師(口腔外科疾患と顕微鏡診断の指導)
厚生労働省指定臨床研修医指導資格
マウスピース矯正 Smile TRU認定
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