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削らないラミネートベニアで歯の形は変えられる?

「すきっ歯や、歯が小さいのが気になるけど、矯正は時間もお金もかかるし…」

「歯をきれいな形にしたいけれど、健康な歯を削るのは絶対に嫌」

このように、人前に立つお仕事などで口元の印象を大切にしながらも、歯を削る治療には抵抗があるという方は少なくないでしょう。

この記事では、そんなお悩みを持つあなたのために「削らないラミネートベニア」で、どこまで歯の形を整えられるのかを徹底的に解説します。

自信を持って心から笑える、理想の口元を実現するための一歩を、ここから踏み出してみませんか。

「削らないラミネートベニア」とは?従来の治療との違いを解説

「削らないラミネートベニア」とは、歯の表面にセラミック製の極薄シェルを貼り付けて、歯の色や形、すき間などを改善する審美歯科治療です。

しばしば「歯の付け爪」と表現されるように、ご自身の歯への負担を最小限に抑えながら、見た目を美しく整えることができます。

従来のラミネートベニアと最も大きく異なるのは、その名の通り「歯を削る量」です。

比較項目削らないラミネートベニア従来のラミネートベニア
歯を削る量ほぼ削らない、または全く削らない0.6 mm ~ 1.2 mm 程度
麻酔不要な場合が多い必要な場合が多い
痛みほとんどない痛みを感じることがある
治療期間短期間(2~3回程度)短期間(2~3回程度)
可逆性元に戻せる可能性が高い元に戻すことはできない

この治療が可能になった背景には、セラミックを極めて薄く加工する技術と、歯とセラミックを強力に接着させる技術の進化があります。

歯をほとんど傷つけることなく、審美的な悩みを解決できる画期的な方法として注目されています。 

削らないラミネートベニアで歯の形はどこまで改善できる?

削らないラミネートベニアは、歯を大きく動かしたり、形を劇的に変えたりする治療ではありません。

しかし、セラミックシェルの厚みや形を精密にデザインすることで、多くのお悩みを改善に導くことが可能です。

ここでは、具体的にどのような歯の形を改善できるのか、症例とともに見ていきましょう。

すきっ歯・歯の隙間(ブラックトライアングル)

前歯の間に隙間がある「すきっ歯(正中離開)」は、削らないラミネートベニアが得意とする症例の一つです。

歯を削らずに、少しだけ幅の広いセラミックシェルを貼り付けることで、気になる隙間を自然に閉じることができます。 

また、加齢や歯周病によって歯ぐきが下がり、歯と歯の根元にできてしまう黒い三角形の隙間「ブラックトライアングル」も、セラミックの形で覆うことで目立たなくすることが可能です。

歯の大きさ・形(矮小歯・欠け・不揃い)

生まれつき歯が小さい「矮小歯(わいしょうし)」や、事故などで少しだけ欠けてしまった歯、先端がギザギザしている歯など、歯の形態に関する悩みも改善できます。

現在の歯の形を土台にして、理想的な形のセラミックシェルを被せることで、全体のバランスが整った美しいスマイルラインをデザインします。

表面のわずかな凹凸も、この治療によって滑らかにすることが可能です。

歯の色(変色・テトラサイクリン歯)

削らないラミネートベニアは、歯の形だけでなく、色の改善にも大きな効果を発揮します。

ホワイトニングでは効果が出にくい、遺伝や薬の副作用(テトラサイクリン歯)による重度の変色も、セラミックの持つ白さでしっかりとカバーできます。

患者様一人ひとりの肌の色や希望に合わせてセラミックの色調を調整できるため、不自然に白くなりすぎることなく、理想の歯の色を手に入れることが可能です。

知っておくべき治療の限界|適応が難しいケースとは?

多くのメリットがある一方、削らないラミネートベニアには限界もあります。

歯を削らない分、元の歯並びや状態に仕上がりが左右されるため、以下のようなケースでは適応が難しい場合があります。

  • 歯が大きく前に出ている(出っ歯)
  • 歯の重なりが非常に大きい(重度の叢生)
  • 噛み合わせが極端に強い
  • 下の歯(上の歯との接触が強く、脱離のリスクが高いため)
  • 進行中の重度な虫歯や歯周病がある

これらのケースでは、まず矯正治療で歯並びを整えたり、虫歯治療を優先したりする必要があります。

詳しくはこちら(適応が難しいケースの記事に飛ばす)

自分に最適な治療法を見つけるためにも、まずは専門の歯科医師に相談し、正確な診断を受けることが重要です。

削らないラミネートベニアのメリット・デメリット

治療を検討する上で、メリットとデメリットの両方を正しく理解しておくことは、後悔しないための第一歩です。

ここでは、双方のポイントを分かりやすく整理しました。

メリットデメリット
 
歯への影響歯をほとんど削らないため、歯の健康と寿命を守れる。元の歯の状態によっては、仕上がりにわずかな厚みが出ることがある。
痛み・負担麻酔が不要な場合が多く、治療中の痛みがほとんどない。強い力や衝撃で割れたり、外れたりするリスクがある。
治療期間約2~3回の通院で完了でき、短期間で口元の印象を変えられる。全ての歯並びや噛み合わせに対応できるわけではない(適応症が限られる)。
審美性色や形の自由度が高く、理想の白さと形を追求できる。元の歯の色が非常に濃い場合、完全に色を隠しきれないことがある。
やり直し歯を削っていないため、理論上は元の状態に戻すことが可能。自由診療のため、費用が高額になる。

【メリット】歯に優しい・痛みが少ない・短期間で完了

削らないラミネートベニアの最大のメリットは、何と言っても「歯に優しい」ことです。

歯の表面を覆うエナメル質は、一度削ると二度と元には戻りません。

その大切な歯を最大限に残せるため、歯の寿命を縮める心配が少ないと言えるでしょう。

また、歯を削る工程がほとんどないため、治療に伴う痛みや不快感は最小限です。

麻酔注射が苦手な方でも安心して治療を受けられます。

【デメリット】厚み・色調・適応症の制限・脱離リスクと対策

デメリットとしてまず挙げられるのが、仕上がりの「厚み」です。

歯を削らない分、元の歯にセラミックの厚みが加わるため、ほんのわずかに出っ歯気味に感じられる可能性があります。

また、セラミックは非常に薄いため、元の歯の色が極端に濃い場合は、色が透けて見えてしまうケースもあります。

このようなリスクを避けるため、多くのクリニックでは治療前にシミュレーションを行い、仕上がりのイメージを患者様と共有します。

強い衝撃でシェルが割れたり外れたりするリスクに対しては、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方にナイトガード(マウスピース)の着用をおすすめするなどの対策があります。 

削らないラミネートベニアの素材と種類|ジルコニア・e.maxの違いは?

削らないラミネートベニアに使用されるセラミックには、いくつかの種類があります。

それぞれに特徴があるため、ご自身の希望や口の状態に合わせて最適な素材を選ぶことが大切です。

特に代表的な「e.max(イーマックス)」と「ジルコニア」の違いを中心に見ていきましょう。

素材の種類特徴メリットデメリットこんな方におすすめ
e.maxニケイ酸リチウムガラスセラミック。透明感が高い。天然の歯に近い透明感と色調を再現でき、非常に審美性が高い。ジルコニアに比べると強度がやや劣る。とにかく自然で美しい見た目にこだわりたい方。
ジルコニア人工ダイヤモンドとしても知られる。非常に硬い。強度と耐久性が非常に高く、割れにくい。変色もしにくい。e.maxに比べると透明感が低く、色調表現がやや難しい。噛む力が強い方、耐久性を重視したい方

どの素材が最適かは、治療する歯の位置や噛み合わせ、患者様が何を最も重視するかによって異なります。

カウンセリングの際に歯科医師とよく相談し、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で決定しましょう。

削らないラミネートベニアに関するQ&A|寿命・痛み・メンテナンス

ここでは、治療を検討する中で多くの方が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。

Q1. 寿命はどのくらい?長持ちさせる方法は?

A. 削らないラミネートベニアの平均的な寿命は一般的に5年~10年、あるいはそれ以上と言われています。 

しかし、これはあくまで目安であり、日々のケアやメンテナンスによって大きく変わってきます。

長持ちさせるためには、以下のポイントを心がけることが大切です。 

  • 硬い食べ物(氷、ナッツ、せんべいなど)を前歯で噛まない
  • 歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合はナイトガードを着用する
  • 丁寧な歯磨きやフロスで、シェルと歯の境目を清潔に保つ

Q2.治療中に痛みはありますか?

A. ほとんどの場合、治療中に痛みを感じることはありません

なぜなら、歯を削る工程がほぼなく、神経に刺激が加わることがないためです。

そのため、治療時に麻酔を使用しないケースがほとんどです。

痛みに敏感な方や、歯科治療が苦手な方でも安心して受けやすい治療法と言えるでしょう。

ただし、ごくまれに治療後に一時的な知覚過敏(歯がしみる症状)が出ることがあります。

Q3.治療後のメンテナンスは必要ですか?

A. はい、美しい状態を長く保つために定期的なメンテナンスは不可欠です。 

メンテナンスでは、主に以下のことを行います。

  • ラミネートベニアに欠けやひび、外れそうな箇所がないかのチェック
  • 噛み合わせの確認と調整
  • シェルとご自身の歯の境目を含めた専門的なクリーニング
  • 虫歯や歯周病のチェック

ご自身の歯と同じように、あるいはそれ以上に大切にケアしていくことで、ベニアの寿命を延ばし、口腔内全体の健康を維持することにつながります。

まとめ:歯のコンプレックスを解消し、自信の持てる笑顔を手に入れよう

削らないラミネートベニアは、すきっ歯や歯の大きさ、色といった様々な形の悩みを、ご自身の歯への負担を最小限に抑えながら改善できる画期的な治療法です。

もちろん、適応できないケースやデメリットも存在しますが、それらを正しく理解し、信頼できる歯科医師のもとで治療を受ければ、長年のコンプレックスから解放される大きな一歩となるでしょう。 

この記事で得た知識をもとに、まずは一度、5DENTAL TOKYO GINZAへご相談ください。